湯河原温泉
湯河原温泉は神奈川県足柄下郡湯河原町にある。最寄り駅は東海道線の湯河原駅だ。これまで湯河原にはクライミングで何度も訪れたことがあったけれど、温泉に入ったのは2022年(令和4年)の年始が初めてだった。
湯河原温泉は、奥湯河原温泉、湯河原温泉、浜湯河原温泉、伊豆湯河原温泉の総称としても用いられるそうで、数十万年前に活動を終えた湯河原火山の浸食カルデラ内に湧出している温泉らしい。湯河原火山という火山があったとは知らなかった。
複数の開湯伝説があるらしく、なかにはタヌキによる発見説もあるとか。明治以降は文豪に愛され、国木田独歩や夏目漱石がこの地で執筆をしたという。島崎藤村、芥川龍之介、谷崎潤一郎らも訪れていて、作品の舞台にもなったりしている。
みやかみの湯
2022年1月5日(水)、湯河原温泉「みやかみの湯」にお世話になった。
2019年1月にオープンした温泉施設だけに、とてもきれい。湯河原駅から車で5分もかからないところにあり、徒歩でも20分あれば十分だ。駅から近いのは魅力だと思う。
クライミングの帰り道に初訪問。新型コロナの影響なのか入浴している人は少なかった。地元の人がちらほら。休憩スペースも待ち合わせを除いて利用禁止になっていた。
料金は880円。
内湯、露天風呂ともにそれほど大きいわけではないけれど、狭さも感じない。施設の設計やその新しさがそう思わせてくれているのかもしれない。洗い場は6人前後だったろうか。露天風呂は源泉かけ流しだそうだ。しっかりと表示を確認しなかったので、加温、加水、循環、消毒は不明だけれど、きっと加温も加水も循環も消毒もしているんじゃないかと思う。塩素の臭いはしなかった。泉温は40℃でちょうど良い。温泉の色は無色透明だった。
湯河原温泉は弱アルカリ性・塩化物・硫酸塩の3つのタイプの泉質を併せ持つ温泉です。弱アルカリはなめらかなお湯でとても肌触りが良く、塩化物は温熱効果と保温効果が高く、お風呂から上がってからも長い保温効果があります。硫酸塩は浴用ではカルシウムの鎮静効果が高いため、昔から「傷の湯」といわれ、打身、切り傷、火傷、痔疾、捻挫にも良いとされています。この3つ泉質を併せ持つ湯河原温泉を、こころゆくまでお楽しみいただけます。
引用:「みやかみの湯」2022.3.10.検索
ラムネ湯という浴槽もあり、そのお湯に入ると身体中に気泡がついておもしろい。どうやら、湯河原初の炭酸温泉らしく、血圧を下げ、血液循環を良くすることで関節痛の緩和や、全身の古い角質を落とし美肌効果も期待できるそうだ。
露天風呂は天井がないだけで、周囲は塀で囲われている。開放感はあまりなかった。サウナは併設されていないが、泥パックスチームサウナという別プランがあるらしい。家族風呂もあるらしい。
総じて今風の温泉施設というべきか、古き良き日本の温泉という雰囲気はない。文豪たちが愛した湯河原温泉を味わうのはこの施設では難しいように思う。
あまり大きな声では言えないけれど、新型コロナのおかげか、人も少なく、施設もきれいで満足だった。宿泊施設が併設されているそうなので今度は宿泊もしてみたいなと思った。
以下、この日の主観的な評価。あくまで主観なので要注意。
温泉の気持ちよさ | 3.0 |
雰囲気、味わい | 1.5 |
施設の充実度、清潔感 | 5.0 |
当日の接客 | 3.0 |
コスパ | 4.0 |
総合 | 3.3 |
温泉としての気持ちよさはふつう。施設が新しく今風ということもあって、いわゆる雰囲気や味わいは物足りない。その代わり、施設の充実度や清潔感はばっちり。フロントの接客はふつう。880円で入れるならコスパは悪くない。
【おわり】