白金温泉、湯元白金温泉ホテル。雪の渓谷を眺めながら至福の時。

白金温泉

白金温泉は北海道上川郡美瑛町にある。十勝岳、美瑛岳の山麓にある温泉だ。旭川空港からだと40分ほどで行くことができるので比較的アクセスは良い。

実はこの日、旭川空港から十勝岳温泉に向かって車を走らせていたら、白金温泉から十勝岳温泉に抜ける道が冬季閉鎖中だった。どうやら11月中旬から5月中旬までは閉鎖になるらしい。もちろん後から知った。

「仕方なく」というわけではないけれど、これも何かの巡り合わせというものだろう。目の前に白金温泉があるのだから入らない理由はない。どうしても十勝岳温泉が良かったというわけでもなかった。

白金温泉の泉質は芒硝泉。「ぼうしょうせん」と読む。初めて知った。「芒硝」とは硫酸ナトリウムの総称で、ガラスや紙、合成洗剤の製造などにも用いられるとか。神経痛に効能が高いらしく、「杖忘れの湯」とも言われているようだ。

白金温泉の歴史は、1950年(昭和25年)にこの地で温泉開発に成功した当時の町長が「泥の中から貴重なプラチナを見つけた思いがする」と言ったこと(プラチナ=白金)がはじまりらしい。それより以前、大正時代の初期頃には、現在の温泉付近に「畠山温泉」という別の温泉があったらしいけれど、十勝岳の噴火で消失してしまったそうだ。

湯元白金温泉ホテル

2022年1月16日(日)、別のブログで書いた「冬の北海道、富良野旅。」で立ち寄った温泉なのだ。

白金温泉にはいくつか日帰り入浴のできるお宿があったけれど、せっかくなので白金温泉の「湯元」であろう「湯元白金温泉ホテル」にお世話になった。いわゆる昭和の時代に建てられた風情の中規模な温泉ホテルではあったけれど、施設は比較的きれいだった。

料金は900円。

日帰り入浴の時間がはじまってすぐに訪ねたこともあって貸し切りだった。

内湯は大きく、洗い場は10人前後か。露天風呂も眼下に美瑛川の渓谷を眺めながら入ることができ、開放感があってとても気持ち良かった。山肌や木々を白くする雪がまたなんとも言えなかった。

お湯の色は茶褐色。どうやら芒硝泉の特徴らしく、湧き出た直後は無色透明なのに、お湯に含まれている鉄分が空気に触れると少しずつ酸化して褐色になるらしい。

源泉かけ流し、加温も加水も塩素もなし。温度は40℃~41℃くらいでちょうど良かった。サウナもある。サウナと冬の露天風呂を行き来するのもそれはそれで気持ち良かった。

以下、この日の主観的な評価。あくまで主観なので要注意。

温泉の気持ちよさ 4.5
雰囲気、味わい 4.0
施設の充実度、清潔感 3.0
当日の接客 3.0
コスパ 4.0
総合 3.7

温泉としての気持ちよさは良かった。雰囲気や味わいは内湯よりも露天風呂が良かった。施設の充実度や清潔感はふつう。フロントの接客もふつう。900円で入れるならコスパは悪くない。お宿には泊まらなくてもいいかなと思いつつ、この温泉にはまた訪れてみたいなと思った。

【おわり】

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