旭川空港の魅力
約20年ぶりの富良野だった。人生で2度目の富良野。前回は大学生の時、夏、自転車で訪れた。
20年後の僕は自転車ではなく飛行機で旭川空港に降り立った。
この旅で初めて降り立った旭川空港は、決して大きい空港ではないけれど国際線もあった。ターミナルはきれいだった。キャリアのラウンジはないけれど、保安検査場を抜けると小さなカードラウンジはある。ラウンジで提供していた100%オレンジジュースは薄くて飲めたものじゃなかった。ぜひ改善してもらいたい。
これまで北海道といえば新千歳空港ばかりだった。前回、旭川を訪れたときも新千歳空港から札幌を経由してバスと電車を利用した。一昨年だったろうか。旭山動物園に行ったのだ。
今回初めて旭川空港を利用して思ったことは、「旭川空港、意外に便利」。新千歳空港にばかりに気を取られていて盲点だった。
飛行機代も安かった。羽田空港から新千歳空港の往復と比べても安い。時期的なものやコロナ禍ということも大いに影響しているとは思うけれど、往復2万6千円くらいだった。僕はいつもJALを使うが、フラッグキャリアじゃなければもっと安いはずだ。フラッグキャリアでもツアーを駆使すればもっと安く往復できると思われる。
旭川は北海道のど真ん中に位置しているということもあり、この空港を起点に車を借りれば、いろんなところを訪れるのに便利だなぁと感じたのだ。
富良野にも車で1時間30分もあれば行ける。
富良野スキー場とニングルテラス
そう、この旅の目的は富良野でスキーだった。2022年1月16日(月)~18日(水)、メンバーはKさんと。ほとんど20年ぶりの富良野だった。天気はずっと曇り空だったけれど、この時期にしては上々だったんじゃないかと思う。
パウダースノーを求めて2泊3日、2日目と3日目に富良野スキー場でスキーを楽しんだ。スキーのことは別のブログで書いたのでぜひ読んでいただければと思う。
「初めて北海道で滑る。パウダーじゃなかった富良野スキー場。」
富良野スキー場の近くには「ニングルテラス」と呼ばれる森のなかのショップエリアがある。コロナ禍ということもあり休業中のお店が多かったけれど、とっても雰囲気が良かった。「北の国から」 放映40周年を記念したミニ資料館もあって、なんだかとても懐かしくなった。
「北の国から」は、僕らよりも少し上の世代だけれど、それでもやはり富良野といえば「北の国から」だ。いつか「北の国から」のロケ地巡りなんかもしてみたい。
ペンションよりやっぱりホテル
これはあくまで個人的な好みだ。ペンションが悪いとかそういう話ではない。ペンションにはペンションの良さがある。ただ、僕はペンションよりもホテルや旅館が良い。ただそれだけの話だ。
今回の旅ではペンションとB&Bに泊まった。予約をKさんに任せていたこともあって文句を言える立場には到底ないけれど、やはりペンションは息苦しい。
1日目は、旅行サイトでも上位にランクインしている上富良野町のペンション「旅の宿ステラ」を予約してくれた。明るくて素敵なご夫婦が営むペンションだった。
ペンションは他人の家なのだ。他人の家にお邪魔してる感が強くてどうしても気持ち的にゆっくりできない。日本語で言えばいわゆる民宿なのだろうけれど、民宿とは違う居心地の悪さがペンションにはある。
なまじ清潔感もあるし、ペンションという名前から料理なども期待してしまう自分がいるのも事実だ。残念ながら、今回を含めて、ペンションで満足のいく料理に出会ったことはこれまで一度もない。どれも家庭料理に毛の生えた程度で自分でも作れるものがほとんどだ。
ペンションは経営してるオーナーや他の宿泊者とのコミュニケーションも魅力のひとつなのかもしれない。ステラのご夫婦もお喋りだった。とても大切なことで旅の楽しさをひろげてくれるものだと思う。
ただ、少なくとも今の僕は、旅に出たら(旅に出たときくらい)できる限り静かに過ごしたい。自分の聖域に踏み込まれたくないといえばいいだろうか。お金を払ってまで、自分の時間を妨げられるのはこのうえなくストレスに感じてしまう。疲れているんだと思う。そんなことはわかってる。
2日目は、中富良野町にあるB&B「ホテルハナフジイン」に泊まった。北京出身の中国人ご夫婦が経営している宿だった。2019年にオープンしたばかりで施設もきれいで良かった。朝食に出てきた手づくりのパンが美味しかった。
そもそも富良野はホテルや旅館よりもペンションが充実しているようだ。
富良野に来たら温泉はここ
「富良野に来たら」は語弊がある。「富良野周辺に来たら」が正確かもしれない。
そう、今回の旅では温泉も楽しんだ。全部で5つの温泉に入った。まず訪れたのが美瑛町にある「白金温泉 湯元白金温泉ホテル」。次に上富良野町にある「十勝岳温泉 凌雲閣」。同じく上富良野町にある「吹上温泉 白銀荘」。同じく上富良野町の「フロンティア・フラヌイ温泉」。そして中富良野町の「中富良野温泉 万華の湯」にも入った。
特に気持ち良かったのは「十勝岳温泉 凌雲閣」だった。施設はあまりキレイじゃないけれど、濃い茶褐色のあのお湯にはまた浸かりたい。どうやら以前の凌雲閣は、ホスピタリティの欠片もなかったような話を聞いたけれど、娘さんが後を継いでから変わったようだ。
富良野で食事は期待できない!?
正直、富良野ではめぼしいお店を見つけることができなかった。
むしろ、二度と訪ねまいと思ったのが富良野駅からもほど近い「寿司処たかはし」。入店したはいいものの、消えたままだった半分以上のお店の電気はそのままつけてもらえず薄暗いまま。居心地が悪いのなんの。こんなにもおもてなしの心がない店に出会ったのは初めてだった。どうやらご主人が頑固なようだけれど、頑固と心がないことは違う。
二度と訪ねまい。
お昼に食べに行った中富良野町の「増屋」も微妙だった。「増屋」は富良野名物といわれる豚のサガリを食べさせてくれる焼き肉店だ。やはり、そもそも接客が悪い。お客に来てもらいたいという思いが全く感じられないのだ。
二度と訪ねまい。
唯一、「そば処小玉家」は良かった。「良かった」というより、いたって普通のお蕎麦屋さんなんだけど、あまりにも他が酷すぎた。身体が冷えてたので鍋焼きうどんを食べた。800円だったかな。美味しかった。
富良野スキー場近くにある洋菓子屋さん「菓子工房フラノデリス」には立ち寄っていいかもしれない。ソフトクリームを食べた。濃くて美味しかった。お店の雰囲気も良い。甘いものには目がないパートナーのお土産にブラウニーも買った。曰く「まぁまぁ」だそうだ。
いやはや、富良野オムカレーなどご当地グルメもあるようだけれど、そもそも富良野で食事はあまり期待しないほうがいいのかもしれない。
パウダースノーを期待して行った富良野2泊3日の旅。雪質は残念だったけど、温泉もたくさんはいれたし今回もまた思い出深い旅になった。コロナのおかげとは大きな声で言えないけれど、静かな富良野を満喫できた。
【おわり】